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ラストワンマイルの効率化をするためのGIS活用法とは?
『ラストワンマイル』物流業界に関わる方ならば、一度はこの言葉を耳にしたことがあるでしょう。
物流業に携わる方の中にはこの『ラストワンマイル』を効率化するという課題に悩まされている方も多いのではないでしょうか?ただ現在、物流の最終拠点から、エンドユーザー、つまりはお客様へ商品・サービスを届けるこのラストワンマイルの効率化を達成する方法を知る方は少数です。
今回はそんな課題を解決するための地図を使った可視化や解析を行うGISについての概要とラストワンマイルの効率化を成功させた事例をご紹介致します。
1.ラストワンマイルの効率化
物流業界においてラストワンマイルとは、物流の最終拠点から、エンドユーザー、つまりはお客様へ商品・サービスを届ける最後の区間のことを指します。このラストワンマイルは物流業界特有の業界用語ではなく、通信業界でも使用される言葉です。通信業界では、基地局などの通信事業者拠点からユーザーを繋ぐ距離をラストワンマイルという言葉で表現しています。
21世紀になり、インターネット業界とある業界の台頭・成長により世界中の物流に対する流れが大幅に変化してきました。その業界とは、いまや世界を代表する企業であるAmazonや日本の楽天などを擁する通信販売業界です。通信販売業界の台頭により、以前までスーパーマーケットやデパートで買い物を行っていた一般消費者がインターネットを活用し、自宅から商品を注文し、自宅に商品を届けてもらうようになりました。
一般消費者が商品を検索し、選定し注文するまではインターネット上で完結します。しかし、消費者の自宅に商品を届けるには、配送業者を介す必要があります。
上記の動きの活発化に伴い競争が激化した物流業界においては、配送料の削減のため、より良い配送サービスを安い価格で提供するため配送効率化のためにあらゆる策を練り努力し、配送コストを削減することが必須命題とされてきました。
この課題の解決策として、GISを利用した配送エリアの見える化や配送業務の効率化が上げられます。
2.GISとは
従来の紙地図では、紙という媒体の制限があるために地図上で処理できる情報は限りなく少ないものでした、しかし、世の中のデジタル化の流れによりコンピューターやスマートフォンで地図情報を得られるようになった現代では、電子地図上のデータを自在に分析・編集・検索・共有することが出来るようになりました。地理情報のより高度な処理を行うために登場したのがGISです。
GIS(ジー アイ エス)とは、Geographic Information System の略称で日本語では地理情報システムと訳されます。地理情報とは地球上に存在する地物や事象のすべてを指しますが、これらをコンピューターの地図上に可視化して、地理情報の関係性や傾向をわかりやすい形で導き出すのが GIS の大きな役割です。
物流・配送に関わる業務をしていく中では、効率的にモノやサービスを届けることや迅速な配車手配などが課題として現れてきます。これまで物流や配車に携わる業務では、その技能が個人の経験に依存していたため、目的地や指定時間といった情報の活用や、スムーズな物流・配車が困難となり、顧客ニーズを満たせないケースがありました。
従来の紙地図では、配送業務の効率化や物流業務の属人性の排除が困難とされてきましたが、GISを活用することにより、ラストワンマイルの効率化や物流業務に関わる業務課題を解決することが可能となりました。
3.「ラストワンマイルの効率化をするためにGISが有効である3つの理由」
ESRIジャパンが取り扱うGIS製品「ArcGIS」ではラストワンマイル効率化という課題に対して効果を発揮します。
ArcGISは以下のような3つの特徴があることにより、多くのロジスティクスに関わる方に選ばれています。
①豊富な導入実績
ArcGIS は汎用性が高く、多種多様な分野・業務で利用されています。開発元である Esri 社は、50 年近くにわたって GIS ソリューションを提供し続けている GIS のリーディングカンパニーであり、そのソフトウェアは世界最大のシェア(*)を誇ります。
特に、物流配送やロジスティクス分野においては様々な顧客ニーズを解決した実績がございます。
* ARC Advisory Group, 2019年 調べ
②圧倒的な数を誇る GIS 機能
ArcGIS は、データの取得、作成、管理、表示、検索、解析、共有など、地理空間情報を活用するための一連の機能を豊富に提供します。この機能により、ラストワンマイルを効率化するための配送ルート計画や拠点分析が可能になります。また、配送計画のデモンストレーションを行うサービスもあるため、デモを行い効果測定をした後に導入が可能です。
③安心のサポート
ESRIジャパンは、ユーザーの円滑な製品の利用を支援する各種サービス(製品サポート、トレーニング、コンサルティングなど)を提供しています。また、イベント/セミナー、ブログ、SNS などで製品の利用に役立つ有用な情報を豊富に提供しています。
4.GISの活用方法紹介~ラストワンマイルの効率化~
【輸配送や訪問ルートの最適化事例】
工場などの生産拠点から部品や完成品を他の拠点や取引先に輸配送する際には、輸配送に用いるトラックの台数、ドライバーの人数やシフト、最長の輸送距離や時間など、さまざまな業務上の制約条件を考慮してルートを設定する必要があります。
しかし、このような業務を手作業もしくは簡易的なツールで実施すると、非常に複雑なオペレーションが必要となり、日々の業務プロセスを回す上での負荷になるケースもあります。
そこで、ルート設定にかかる業務負荷を下げつつ、最適なルートを設定するためには、実際の道路網データを用い、GIS上でルート設定のシュミレーションを実施することが効果的です。ルート設定のシミュレーションを実施すると、以下のような問いに答えることができます。
- 製品を輸配送する際、トラックの台数やドライバーのシフトなどの制約条件を考慮すると、どのようなルート設定が最適であるか。
- 顧客先にある機器の巡回点検・保守を実施する際、保守・サービス拠点を起点にどのような巡回ルートを設定すればよいか。
- 他の営業担当者とのエリアの重複を避けつつ、巡回営業を効果的に実施可能なルートをどのように設定すれば良いか。
右の地図は、各保守・サービス拠点を起点とし、メンテナンス対象の機器が設置されている顧客先を効率的に巡回するルートをシミュレーションした結果のイメージです。複数拠点のルートを一度にシミュレーションできること、さらには、各拠点の管轄エリア内を極力巡回する等の制約条件を設定できることで、業務の実態に即したルートを設定することにつながります。最適なルート設計をすることでラストワンマイルの効率化が図ることが可能となります。
5.物流・GISを活用したラストワンマイルの効率化については物流・配送・ロジ 地図システム 選定.comにお任せ!
いかがでしたでしょうか?
今回はラストワンマイルの効率化をするためのArcGISについてご紹介致しました。
ArcGISを導入することにより、拠点分析や分析に基づくルート選定が可能になり、ラストワンマイルの効率化をすることが可能となります。
物流・配送・ロジ 地図システム 選定.comでは、ラストワンマイルの効率化の事例や他の物流課題解決事例やお役立ち資料等もご紹介しています。
「GIS」の課題解決事例について詳しく知りたい方は是非下記をご参考ください。
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