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物流業界の配送効率化の現状と課題とは?
近年の物流業界では、大手企業から中小企業問わず、荷物を配送する効率が悪化し、配送効率問題に困っている物流企業が多くなっています。効率化しようにも、ドライバーの負担や道路状況など、多くの要素を考慮する必要があり、なかなか実施しにくい状況はよくあります。
この記事では、現在物流業界でよく提起される二つの課題を紹介し、GISを活用することで配送の効率化の方法、業務スピードが向上する配送管理システムについてご紹介します。
1.物流業の現状の課題とは?
物流業の現状では、以下の2つの課題がよく挙げられています。
ドライバー不足
近年労働人口の減少と共に、物流企業のドライバー不足が深刻化になっています。
ドライバー職の有効求人倍率は1995年ごろから常に全職業平均より高い数値になっていて、昨今の有効求人倍率は300%を超え、10.6万人のドライバーが不足しています。また、ドライバーのうち半分近いの従業者は中高年層のため、今後、大量退職が想定されます。つまりドライバー不足は既に大きな問題であるが、今後この問題はさらに深刻化することになるでしょう。人手不足はもはや物流企業にとっては死活課題となっています。今後より少ないドライバーで事業継続するため、配送の効率化は緊急性の高い経営課題と言えます。
多頻度小ロット化
近年のEC(電子商取引)市場需要の急増の影響で、配送単位の小口化と配送回数の増加は非常に明らかになっています。EC(電子商取引)市場は、2015年には全体で13.8兆円の規模、物販系分野では7.2兆円規模まで拡大しています。その結果として、宅配便の取扱件数は5年間で約5.3億個増加しました。特にtoCの宅配便の7割が通販関連の貨物でした。こうした多頻度小ロット化の需要増加に伴い、トラック積載効率が非常に低下し、業界全体の配送効率に大きく影響しています。
2.GISを活用した共同配送で配送効率化に
上記の2つの課題を解決に向けて、物流業界では、既に様々な取り組みがなされています。
例えば同業他社の物流企業と協力して、共同配送を行うことや、共同物流センターの設置によって、実車率や積載率を向上させ、配送コストダウンの対策は有効で、国としても推進しています。
また、この共同配送により、必要車両の軽減を行うことができるので上記の課題であるドライバー不足という問題を解決することが可能です。
この場合では、荷物の集荷や配送先への配送をどのようなタイムスケジ ュールや配送ルートで実施するかを予め計画を立てなければなりません。また、共同物流センターを設置する場合、配送内容、荷主の分布、配送ルートなどに基づいて分析する必要があります。これらの場面ではGISは大きな役割を果たしています。
GISを導入することで、これらの情報を全部地図上で確認することが可能になり、より合理的な配送計画を立てることができるようになります。
以下では具体的なGIS活用ストーリー紹介したいと思います。
3.GISによる配送効率化ストーリー:共同配送実現に向けた配送シミュレーションで、必要車両削減
とあるエリアで輸配送を行っている荷主A社とB社を例に考えます。
両社は日々の配送業務の効率化を課題に感じており、共同配送を検討しています。
このような場合の両社の検討事項としては以下のようなものが挙げられます。
・現状の輸送の配送実績からして共同配送が妥当であるか?
・共同配送をしてどれくらいの効果があるのか?
上記検討事項は、GISをもとにしたデータを活用することで解決することが可能です。
現状の配送実績の分析
GISの活用により、現状の配送実績を分析することができます。
配送実績を分析することにより、積載量の少ない車両の削減やA社、B社のような同エリアで製品を配送している輸配送業者同士の共同配送の妥当性を確認することが可能となります。
積載車両の削減や共同配送を行うことにより輸送全体の効率化が図ることが出来ます。
シミュレーションの実施と共同配送
ESRIジャパンでは、ArcGISを活用した、共同配送シミュレーションの実施をご提案させて頂いております。
シミュレーションを行うことにより、共同配送での効果を数値としてみることができるようになります。また効果を試験的に図ることが可能となります。
シミュレーションの結果、輸送車両削減や輸配送の効率化が見込めた場合、共同配送について積極的に進めることができるでしょう。
共同配送の開始と導入後の見込み効果
ArcGISを活用した共同配送を実施することにより、より効率化の確率の高い共同配送の実施や、輸配送全体の効率化を図ることが出来ます。
共同配送を行うことにより、配送車両数の10~20%の削減が実現するという結果が出ることも多くあります。
また、 一車両当たりの積載率に関しても、大幅に改善することができるよう効果検証をすることが可能です。
4.配送効率化をGISで解決したい方は、物流・配送・ロジ 地図システム 選定.comにお任せ!
物流・配送・ロジ 地図システム 選定.comを運営するESRIジャパンでは、
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このほかにも、GISを導入することで、配達センターの立地選定、
リアルタイムでの車両・道路状況の確認、配達エリア分析・メンテナンスなど、
様々な分析・シミュレーションを行うことができます。
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